ジャンル別の吹き分け

2021年08月18日

色々な曲を合奏して気づいたこと。

ジャンル別の吹き分け
ジャンル別の吹き分け

ポップスやジャズ、クラシック、和楽器の曲でも現代曲や地唄箏曲、古典本曲など、色々な曲をやっているからか【このジャンルでこの吹き方するとなんか違和感強いなあ…】という感覚を強く持つようになったので書き出してみます!


■リズムのあるクラシカルな伴奏×メロディ曲
壱越や華、バッハのフルートソナタなど。吉崎さんや水川さんの作品になるともう少しポップス的なので、「クラシカルな」をつけました。例えばこの曲に

  • 大きめのベンディング
  • 大量の指打ちやスリ
  • 大袈裟めのビブラート
  • 極端な音色変化

こういった【大きな変化】をつけようとするとなんだか違和感を感じます。逆に

  • しっかりびっちりリズムとピッチを合わせる
  • 伴奏と比べて出るところは出る、引くところは引く
  • 極小のベンディングやビブラート、音色変化などの工夫

これらに意識を集中した時、バチっとはまる感じがしました。そしてこのクラシカルでちょっと窮屈な、小さな針を通すような演奏、嫌いじゃない笑


■リズムのあるロック/ポップス/JAZZ的な伴奏×メロディ曲
CDなど、我々に届いている音源は【コンプレッサー】【EQ】【ゲイン調整】【各種エフェクト】などがかかっていて、実際に歌われている/演奏されている音と変わっています。音量的な変化をなくし、音源として聞きやすいように仕上げてくださっているわけです。

なのでロックやポップス的な伴奏×メロディ曲の場合、歌手がさまざまな技法を凝らして歌っていても、音量的に平坦なので「均等に歌ってるんだ!」と勘違いされやすいです。のーう。めっちゃ色々してるんです。ということはクラシカルな伴奏×メロディの時と違い

・ベンディングや指打、ビブラート、音色変化をしっかり組み上げていく

というのが1番しっくりきます。まさに「歌うように」吹くべき楽曲です。


■地唄箏曲
六段や千鳥の曲、八千代獅子など。こちらは逆に、装飾音がないとバリバリ違和感があります。そしてしっくりくる時は

  • ピッチが合っている時
  • ユニゾンでバッチリritやaccel、フレーズ感が合った時
  • 箏や三味線の装飾音と、尺八の装飾音が噛み合った時

こちら3点。ただし、装飾音がないと違和感があると言っても「やりすぎ」には注意。とくに【スリ上げ】と【上向で指打】というのは簡単で楽しい技法ですが、さりげなくやらないとひたすらくどい感じがします。ちなみに琴古は基本的に【全音のスリ上げ】は無く【下向でアタる】が多いです✨


■古典本曲
尺八の古典本曲は基本的に独奏ですが、結局気にしないといけないのは

  • 相対的なピッチ
  • 会場の空気感とリズム
  • 正しい音階になっているか、または狙って外している箇所なのか

という3点。独奏だからと言って相対的なピッチまでぐちゃぐちゃだとよろしくありません。また、リズムが無いとは言え、会場の反響によってフレーズとフレーズのつなぎ目の【間】が変わります。また、フレーズとフレーズの間が変わるということは段落と段落の間も変わると言うこと。意外とその場に適した【間】を考えると自然と【リズム的な何か】も生まれてきます。

例えば、めちゃくちゃ反響するところなのに、間を少なく吹いていると【焦って吹いている印象】になりますし、デッドで響かないところなのに間を取りすぎると【休んでるのかな?】と思われてしまう、みたいな感じです。


終わりに

なんでもかんでも【歌うように】吹こうとしてるとなんだかしっくりこなかったですが、まとめてみると「あーそういえばそうだ」と気付けました笑

明日は何を書こうかな?


京都の尺八奏者ー元永泰輔(Motoshakku)


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