尺八で音楽しよう

2021年04月02日

 私がよく掲げるスローガンとして「尺八で、音楽しよう」だとか「尺八で、音楽する」という言葉があります。何故こんな言葉を掲げるかというと、尺八は音をコントロール出来るようになるまでが難しく、音楽に至るまでの道のりが長いと感じるからです。

 乱暴な話ですが、まったく箏を触ったことの無い人にさくらさくらを弾いてもらったとします。聞いている人がそれを「あ、さくらさくらだ!!」「箏の音っていいねえ」と認識出来るくらいの『音楽』になるには10分以内でしょう。

 しかし尺八の場合、その10分で「音が出るか出ないか」と格闘します。10分どころか大学4年間練習したとしても、いつでもどこでも自由に吹けるようになるところまで行けるか怪しい。それが尺八が出会う【最初の難関】です。

 尺八は小学校〜高校までほぼ触れる機会がありません。身内に和楽器奏者がいる家庭でなければ大学生で始めるのがほとんどでしょう。中高吹奏楽部で、大学から尺八を持った人はよく見ましたが、そうでなければ「大学から尺八と音楽を始める」ということです。私もその1人でした。楽譜も、音程も、リズムも、コードも、まっさらな状態から。【第2の難関】である『音楽する』がここにあります。

 そこで私は、「音をコントロールする」までを爆速で駆け上がり、自分で好きに「尺八で、音楽」出来るように、尺八の上達と音楽の上達の両立に重きを置いています。

 ならばこその「尺八で、音楽しよう」「尺八で、音楽する」です。

尺八奏者 元永泰輔 (Motonaga Taisuke)