音楽を言葉にする練習 #2

2021年07月16日

最初の《音楽を言葉にする練習》では

  • 構成を書き出す
  • 尺八パート譜に直す
  • メロディ譜を五線譜で作る

という方法を紹介しました✨
では今回はどんな《音楽を言葉にする》方法かと言うと

  1. 映像を言葉に変換する
  2. 言葉を音に変換する

こちらの2点、行ってみましょー🎵

音楽を言葉にする練習 #2
音楽を言葉にする練習 #2

1、映像を言葉に変換する

先生に「海をイメージして吹いてごらん」と毒にも薬にもならん指導を受けたとしましょう。そこで頭の中を海いっぱいにしてなにか変わるか?と私は思うのです。頭の中に思い描いていることがそのまま聞いている人に伝わるなら誰もがプロになれます。頭の中に思い描いていることを【音を使って表現する】から音楽はすごいのだと考えます。

それには映像や想像を言葉に、そして音に変換して考える必要があります。海を言葉で表現するとしたら

  • 海→青い→綺麗
  • 海→広い/大きい
  • 海→激しい波→怖い
  • 海→穏やかな波→優しい
  • 海→深い→暗い

どれだけ書いても書ききれないほど変換が効きます。そして曲の感じだとかメロディだとかコードと照らし合わせて、作曲者の意図に合った言葉を選んでいくわけです。例えば宮城道雄の春の海ならば、【海→深い→暗い】の感じはあまり感じませんが【海→穏やかな波→優しい】は当てはまるところが多そうですし、一部分には【海→激しい波】までは当てはまりそうです。【怖い】感じはほんのり感じるくらい?

このように、まずは映像を言葉に、そして曲とすり合わせていきます。

完全な器楽曲に関しては難しい問題ですが、私は器楽曲らしく、ひたすら【調/リズム/旋律を重視し、そこに自分の思うその楽器の良い音を乗せる】のに注力します。山本邦山作曲の壱越とか。


2、言葉を音に変換する

一通り言葉を選んだら、次はなるべく音に組み込んでいきましょう。例えば上記【海→穏やかな波→優しい】【海→広い/大きい】【海→青い→綺麗】に当てはまるメロディがあるとしたら

  • 優しく滑らかな音
  • でもpやmpだと【広い/大きい】が出ないから、「優しく滑らかだけどf」
  • 優しい感じを出すにはビブラートはゆっくりめが良いかな?
  • 【波→寄せては返す】だからmf→f→mpの形にしよう
  • 波の「サー」って音を入れたい。全部に入れるとうるさいかも。mpのとこにちょっと入れよう

こうしてフレーズにたくさんの情報が加わっていきます。これが「海をイメージして吹く」の【最初にあるべき考え方】だと思います。これら全部が自動的に、なにも考えずにできるようになって初めて《映像のみ頭に思い描いていれば音で表現できる》という最強状態になるわけです。難しい。いわゆる《天才》というのは幼少期から無意識でこれができる人だと私は考えています。

ピアノ奏者さんとかギター奏者さん、ボーカル、ヴァイオリン奏者さんなどなどはそのレベルがゴロゴロいるのが恐ろしいですね。


終わりに

ひとたびコンサートとなるとそこは【音楽の場】です。流派とか先生とか尺八の難しさとか関係なく【聴いている人に楽しんでもらう】のがプロのコンサート。学生さんや勉強会はまた違ってよいと思います。【1年間の成長を見てもらう】だとか【3年間の集大成を定演で披露する】だとか、素敵じゃないですか。

色々な音作り方法に出会い、尚且つ曲を練習する時はフレーズに情報を足して練習すればそれも良い音作りになり、《尺八で音楽する》ための爆速コースとなると考えています。

是非フレーズ作りに困った時は、この方法を試してみてくださいね🎵

明日は何を書こうかな?


京都の尺八奏者ー元永泰輔(Motoshakku)


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