5孔・7孔

2021年04月15日

尺八は1300年前から日本にあったと言われていますが、楽器の形状は今と昔では異なります。
その最たる違いが

  • 竹の根っこまで使った
  • 尺八の内側の構造
  • 指穴の数

この3点だと思います。今日はこの中の「指穴の数」についてのお話です✨

  1. 簡単な歴史
  2. どうして7孔を使うのか
  3. 5孔のよいとこ、7孔のよいとこ

この3つについて、私の考えを書こうと思います!

手前が5孔、奥が7孔
手前が5孔、奥が7孔

1、簡単な歴史

とても大雑把にこれまでの指穴の数を並べると

  1. 1300年前以降 現存する最古の尺八 6孔
  2. 江戸時代以降 竹の根っこも含むようになり、5孔へ
  3. 明治時代以降 西洋音楽の影響を受け、5孔/6孔/7孔/8孔/9孔など
  4. 現在 5孔/6孔/7孔に落ち着く

こうなります。時代と必要性に応じて変わって行ってるようです。

2、どうして7孔を使うのか

尺八奏者にはそれぞれ「どんな曲も5孔で」「必要に応じて使い分ける」「7孔で現代音楽を主流に」この3つのどれかの考え方があると思います。

その中で、私は「必要に応じて使い分ける」ことを選んでいます。

次の《5孔のよいとこ、7孔のよいとこ》でも触れますが、使い分けには利点があります。利点を総じて『尺八も音楽も隔てなく楽しむことができる』という点が、私が7孔尺八を使う主な理由です。

また、尺八には首や指を使ったメリ・カリという技がありますが、良くも悪くも音色が大きく変わります。初期位置さん、メリさん、カリさんという歌手がいて、入れ替わり立ち替わり歌っている、というレベルの違いだと私は思っています。相当な訓練によって音色の差異を隠すことはできますが、7孔を使うことによって『音色をもう少し一定にできる』ことも、主な理由の1つです。

3、5孔のよいとこ、7孔のよいとこ

5孔と7孔を使い分けると『尺八も音楽も隔てなく楽しむことができる』という考えに至った、それぞれのよいところを紹介します。まずは5孔のよいとこから

  1. 超絶音色を変えられる+隠そうとすることもできる
  2. 上記の技によって音が立体的になる
  3. その様が、古典本曲や地唄箏曲を面白くする

D管5孔でしたら、DFGACの5音しか出せません。それを、技によって克服する。指穴に無い音を作り出す。まさに尺八が「無から人の手によって音を作り出す」楽器であることを証明できるのが5孔です。では7孔のよいところを。

  1. 安定した音色でいられる+超絶変えることもできる
  2. 音色が安定しているので、より音楽表現に集中できる
  3. クラシックやジャズ、POPSにも安心して取り組める

元々D,E♭,F,G,A,B♭,Cが出るようになっているので、大手を振って現代の7音階に参入できます。5孔尺八でも音楽表現に集中できると思われるかもしれませんが、「なんでE♭だけ音量小さくなるの?(ツの大メリ)」「そこのB♭、同じ音色でいて欲しいのになんか急に音変わるね(ウの三)」「D,E♭,Dの装飾音がなんかはっきりしないね(ロのカリ)」などなど問題は山積み。

5孔尺八が得意な表現方法だけで7音階に挑戦すると、どうしてもその曲に合わなかったりします。それを相当解決してくれるのが7孔尺八のよいところです。


終わりに

本日は尺八の「5孔・7孔」についてでした🌸
簡単な孔の歴史、使い分ける理由、それぞれのよいとこを紹介できたなあと思います(^-^)v

次回は何を書こうかな✨


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